けんちい薬局

薬局薬剤師が薬や健康のことについて分かりやすく解説

MENU

薬剤師の収入について、平均年収やモデル年収から考えてみる

f:id:k-medi102:20170721224225j:plain

みなさん、薬剤師のお給料って高いイメージがありますか?また、薬剤師として働いてる方は自分の給料が周りと比べてどうなのかと気になったりしますか?

今回は薬剤師のお給料について、 お話しできる範囲で紹介していきたいと思います。

 

平均年収

平均年収・・・533万円

厚生労働省の資料、「平成25年賃金構造基本統計調査」によると薬剤師の平均年収は533万円となっているようです。あまり参考にはなりませんが、男性562万円女性520万円となっています。

ちなみに平均月収というのも統計があるそうで、男性約39万円女性は約36万円。さらに時給に換算すると平均2,130円となっているそうです。

 

この数字をみて多いと思いますか?少ないと思いますか?

わたしが就職活動をしている時にこういった平均年収などを目の当たりにしてどんだけ低いねん!って思いました。

だって国家資格だよ?今なんて大学6年間だよ?私立なら学費年200万くらいするよ?大学も勉強とか研究がそれなりに大変なんだよ?

こんな感じでだだこねて、誰かに認めてもらいたい症候群を患いながら就活を迎えた思い出があります。

就活では売り手市場な薬剤師。メーカーや病院は激戦区ですが、調剤薬局やドラッグストアなら人手不足が深刻なので引く手数多な業界です。

そして最初に提示される初任給もなかなかに高額です。例えば・・・

初任給:300,000円(諸手当含む)

こんな感じでどこの会社も表記してるのではないでしょうか。ここで、『諸手当含む』って気になりますよね。上の例の続きを見てみましょう。

 

初任給:300,000円(諸手当含む)

<諸手当>

薬剤師手当:70,000円

他、住宅手当、地方手当、管理薬剤師手当などあり

 

こんな感じで手当が書いてあることが多いです。つまり、薬剤師手当が70,000円なので基本給は230,000円になります。これが結構重要で、ボーナスの際には会社にもよると思いますが基本給に一定の倍率をかけて年2回など支給されることが多いので年単位の収入で考えると基本給がいくらか、ボーナスの実績はどれくらいかが非常に重要です。

年単位の収入を考えてみましょう。また先ほどの金額を使わせていただきますと、

 

月収:300,000円×12ヵ月・・・・4,200,000円

ボーナス年2回(実績2ヵ月×2回)

基本給230,000円×2ヵ月×年2回・・・・920,000円

4,200,000円+920,000円・・・・5,120,000円

 

年収:5,120,000円ということになります。ここにさらに加算されるのは残業手当や管理薬剤師手当、指導薬剤師手当などがあります。残業は会社にもよると思いますが、薬剤師は結構残業が多いです。ここにいくらか加算されて交通費等も含めると平均年収の5,330,000円前後になる見込みです。

 

職場によって差がある

薬剤師は病院、薬局、ドラッグストア、製薬会社(MR)に就職する人が多いです。キャリアアップしていけばどの職場でも平均以上の年収を得ることはできますが、友人や先輩等の話を聞いて世間で公表されてる金額を参考に自分なりにまとめると、

病院

初任給が低い。250,000円前後。

・ボーナスは薬局やドラッグストアよりも高いところが多い。

夜勤があればその分上乗せ。

・昇格すると昇給する金額も高いことが多い。

薬局

・初任給250,000~300,000円が一般的。

・大手ほど初任給は低め。

・昇給が少ないが管理薬剤師となるタイミングが早く手当の追加が期待できる。

ドラッグストア

・初任給300,000円前後

薬剤師手当がかなり高いため月給は高めとなる。

・残業が多いため残業代でも結構稼げてしまう。

製薬会社

・初任給220,000~250,000円

・ボーナスが100万×2回を狙えるくらい高い傾向がある。

・自分の売上次第で収入があがるチャンスがある。

 

病院が初任給では低い傾向があります。これは病院は求人も少なく人気もあるためこの金額でも人が集まるからです。長く勤めればほかの職場よりも知識としての財産が得られると友人は言っていたのが印象的でした。

薬局やドラッグストアでは地方にいけば収入があがる傾向があります。これも地方のほうが人気がないためで、地方手当のようなものが加算され月収400,000円くらいになることも多いとのこと。

製薬会社は初任給にすると低く感じますが、業界関係なく平均年収ランキングなどをみると製薬会社は上位に入ってきます。それだけ収入を得ている人が多いので、30や40歳くらいまで勤めて薬局を開業する人も多いですね。薬局を開業している人は圧倒的に製薬会社勤めだった方が多いです。

以上のようにかなりざっくりですが職場ごとに分けてみました。収入面のみでの比較なので仕事面での差はまた後日紹介したいと思います。また、職場ごとに分けてみましたが、もちろん会社や個人ごとに違うという点だけはご了承ください。

 

年齢による違いは?

薬剤師は年齢が上がれば収入は上がるのでしょうか?その答えは「いいえ」です。

それは昇給がほとんどないためです。社内で新たに役職に就くなどしないと手当も増えないため、年齢が上がるにつれて若干の昇給と昇格による手当の加算、もしくは転職してキャリアアップしていくことが収入を上げていくのには必要です。

しかがって初任給で平均年収前後を得ることはできますが、その後の伸びは自分次第となります。

最後に

薬剤師の平均年収と、モデル年収。職場ごとのおおまかな違いや年齢による違いについて見てきました。みなさんが思っていたのと比べていかがだったでしょうか。ここでの金額はほんの一例ですが薬剤師の収入について興味がある方や就活中の薬学生の方、転職を考えてる方などに参考になれば幸いです。