漢方は安全か?危険か?漢方の副作用報道を機にいろいろ考える
週刊新潮による漢方の副作用報道をきっかけに、漢方業界が揺れています。
その報道を読んだ人は漢方薬や製薬会社に対して不信感を抱いたり、実際漢方って安全なの?危険なの?という疑問も生まれたかもしれません。
そんなマイナスイメージや疑問を解決できるかどうか、新たな記事があったので紹介したいと思います。
サンデー毎日 10月8日号
今回はこちらの週刊誌です。
サンデー毎日さんは毎日新聞社の週刊誌で、週刊誌の中でもっとも長い歴史と伝統があります。
新潮や文春のようなスキャンダル中心の雑誌ではなく、情報誌のような感じですね。全体的に読みやすく、正統派という印象です。
新潮による副作用報道の概要
2つの問題点が挙げられています。
1つは、漢方製剤メーカーのツムラが中国伝統医学である中医学を日本流に変えて市場に広めたという点です。
中国ではオーダーメイドのような、一人一人に合わせた生薬を配合するスタイルですが、日本に広まった漢方は「風邪には葛根湯」、「鼻炎には小青竜湯」などのようにマニュアル化されたと指摘しています。
もう一つは、そのマニュアル化が原因で様々な副作用が起きたという点。
こういった点から漢方は危険だ!と主張しています。
詳しくはこちらの記事に書かせていただいてますので、よかったら覗いてみてください。www.kenchii.xyz
サンデー毎日の主張
今回のサンデー毎日さんの記事には、主にこのようなことが書いてありました。
- 日本独自にマニュアル化されていることはメリットのほうが大きい
- 漢方で副作用は起きたが、その確率は非常に低い→要は使い方次第
マニュアル化のデメリットは、体質に合わずに処方され副作用が出てしまったり、効果が出なかったりする点があります。
そのデメリットをカバーできるだけの要素があり、副作用は西洋医学の薬(通常の錠剤の薬など)に比べると出にくい点、日本の医師は副作用を見極める力に優れている点、西洋医学では対応できない体の水分バランスなどの治療ができる点などが挙げられます。(詳しくはまた記事にしたいと思います。)
新潮の副作用報道のように、重篤な副作用が出てしまったのは漢方をむやみやたらに使用してしまったためですが、それがマニュアル化するということでもあります。
大事なのは漢方を飲み始めてから体調がどう変化したか?医師や薬剤師がしっかりモニタリングすることで重篤な副作用は防げることがほとんどです。
こういった点から、漢方は安全だと主張しています。
さいごに
漢方は危険なのか?安全なのか?この議論は今後もずっと続いていくと思います。
マニュアル化されたことが危険!と判断するのではなく、マニュアル化されても患者さんそれぞれに効果・副作用が出るので、その患者さん一人一人としっかり向き合い治療を一緒に進めていくことが重要です。
なので、漢方が危険か、安全かを議論する前に、漢方が安全に処方できるような環境を作っていきましょう!