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ロイテリ菌は今後注目されるであろう生涯健康のための乳酸菌

最近注目されているロイテリ菌について以前に記事にしました。

 

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このときは、虫歯や歯周病に対して良い菌だということを中心にお話ししましたが、ロイテリ菌はそれ以外にも色々とメリットを秘めている菌なので、追加で紹介したいと思います。

 

ピロリ菌を抑える

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ロイテリ菌は酸に強いという特徴を持っています。そのため、胃の中でも胃酸に耐えるため、ピロリ菌に対して抑制する働きを示すことが知られています。

ロイテリ菌を投与することでピロリ菌が減少したという臨床試験も行っていて、60%のピロリ菌感染者でピロリ菌が優位に減少しました。さらに、胃酸抑制剤と併用することで相乗効果が表れることが分かったみたいです。

通常、ピロリ除菌では抗生剤2種類と胃酸抑制剤を7日間服用するのですが、逆に菌でピロリ菌が抑えられるのは面白い結果ですね。ロイテリ菌はヒト由来の菌なので、安全面から考えると非常に優れていますし、今後の研究に期待したいと思います。

アトピーを抑える

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ロイテリ菌は乳酸菌の一種です。乳酸菌がアトピーに良いというのは聞いたことがあるのではないでしょうか。

乳酸菌は腸内環境を整えます。腸内は免疫に非常に関与しており、腸内環境を整えることが免疫を整える、結果として免疫反応であるアトピーを抑えることができると言われています。

ロイテリ菌をアトピー性皮膚炎の乳幼児に半年間用いたら湿疹面積が6割近く減少したという報告もあるため、アトピーに対して有用なのではないかと考えられることができるのでこちらも今後の研究に期待です。

血液の質を高める

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これは、具体的にどうということではなく、血液の質を高めると体にとっては様々な良いことがあります。

例えば、吹き出物ができにくくなるかもしれないし、肌荒れが解消するかもしれないといったことです。

これはどういうことかというと、血液の質を決めるのは腸内環境だと考えられているからです。腸内環境が悪く、悪玉菌が優位の状態にあるとメタンガスなどの毒素が発生し、血液の質を悪くします。この毒素が身体を循環し、吹き出物や肌荒れにつながると考えられるので、血液の質をよくすることがこれらの症状を引き起こさないようにすることにつながります。

腸内環境を整えることでこのような症状を防ぐことも期待できるので、ロイテリ菌のような乳酸菌を摂取して善玉菌を増やし、悪玉菌を減らすことが大切です。

 

追記(2017.9.20)

ロイテリ菌のヨーグルトが発売されました。その名も『ロイテリヨーグルト』

特徴や、実際に食べた感想の記事を書いたので合わせてご覧ください。

 

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最後に

歯周病菌や虫歯菌と戦ってくれるロイテリ菌ということで以前に記事にしましたが、乳酸菌なので他にもいろいろと期待できることが多いです。

世界では広く使用されているロイテリ菌ですが、日本ではまだ全然普及していないため、今後ドラッグストアで手軽に購入出来たり、ヨーグルトに入ったりと、身近な存在になればいいなと思います。